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ポリスチレンってどんなプラスチック?

ポリスチレンとは?

ポリスチレンは石油をもとにつくられる代表的なプラスチックの一つだよ。
世の中で使われるようになって80年以上も経つ、古くから私たちの生活を支えているプラスチックなんだ。
製品などに表示されるときには、略してPS(ピーエス)って呼ばれることもあるよ。

さまざまな場で活躍するポリスチレン

※写真をクリックすると詳しい説明があるよ。

ポリスチレンの特長

汎用ポリスチレン(GPPS)
耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)

ポリスチレンのよいところ

  • 透明である(GPPS)
  • 電気を通さない
  • 思った通りの大きさ、形に仕上げやすい
  • 発泡させやすい
  • 味や臭いがない

ポリスチレンの苦手なところ

  • 加熱に弱い
    (※電子レンジに使用できるものもあります)
  • 強い衝撃に弱い(GPPS)
  • 油に弱い
  • 薬品に弱い

ポリスチレンを安全に使うには

火には絶対近づけないで
熱くなって変形したり、火傷のもとになるよ。燃えたら大変!
耐熱温度に気をつけて
製品に耐熱温度が書いてあることがあるので確認してみよう。
強い衝撃を与えないで
ポリスチレンは硬いけれど、衝撃を与えると割れることがあるよ。やさしく扱ってね。
油や薬品をかけないで
ポリスチレンには苦手な油や薬品があるんだ。もろくなって壊れることもあるから、製品の本来の目的以外では使わないようにしよう。

ポリスチレンの生産量と使用量

(1)日本

日本では、DIC、東洋スチレン、PSジャパンの3社がポリスチレンを作っているよ。
3社合わせると最大で年間約86万トン作れる設備を持っていて、日本国内では、だいたい年間65万~70万トンくらいのポリスチレンが使われているんだ。

1990年代以降、テレビ、エアコンや冷蔵庫を中国や東南アジアでつくることになって毎年使用量が減っていた時期もあったけれど、近年では毎年同じくらいの量が使われているんだよ。

雑貨や家電製品など幅広い用途で使用されているけれど、最近では一人用の小分けした食品や持ち帰り用のお弁当、デリバリーサービスが普及し身近になったこともあって、食品包装の割合が大きくなっているよ。

国内需要量の内訳

出典) 日本スチレン工業会

2022年 国内需要量の内訳

世界

全世界では毎年約1,000万トンものポリスチレンが使われているよ。中でもアジアと北米での使用量が多くて、中国をはじめとしたアジアでの使用量は毎年増えているんだ。

世界のポリスチレンの生産量と使用量

出典) 日本スチレン工業会 2022年